見えている世界 

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憧れのハイクラス

 全てがハイクラス、誰もが憧れる物と環境に囲まれた私生活を送っているのに、暗い表情をして毎日を過ごしている人と会った。

 彼女は高学歴で洞察力があり仕事も人よりできる。出世願望はないが期待されると、それに答えたくなり成果を出す。すると出世し周りからやっかまれる。大企業の役職につく女性とは外から見ると憧れられる存在だが、内部ではそうでは無いようだ。組織の負のループにハマってしまっている。そして彼女の表情は曇っていた。

輝きのハイクラス

 『ヤクルトいかがですか?』重い荷物を抱えてながら明るく挨拶をする目を輝かせたヤクルトレディーに会った。

 私の仕事場に営業に来たそのヤクルトレディーは出身地が、どの地方か想像がつくほど、言葉の端々に方言が感じられた。

 私は昔、投資の観点からヤクルトの商品、企業、海外展開について調べたことがあり、彼女よりも商品について詳しいと思っていた。とりあえず話を聞こうとプレゼンをしてもらった。熱意、知識、コミュニケーション能力、こちらの思いを汲み取る能力、自分の体験伝達能力、どれも素晴らしかった。何より気持ちが伝わった。

 そこで私は自宅に配達して欲しいと伝えたが、私の自宅は彼女に与えられた配達エリアではなかった為、初めは仕事場に配達させて欲しいと彼女は言った。考えている私の表情を見て上司と相談してきますと彼女は一旦この件は持ち帰った。しかし、結果はやはり決まりなので、職場に配達させて下さいと。

 私は彼女に無理な提案をした。契約は刺さるプレゼンをした貴方と交わしたい。貴方以外の方とは契約しません。そして自宅への配達を希望します。上司にその旨を伝えて下さい。するとどうでしょう、もう一度上司に交渉して配達エリア外の私の自宅への配達の許可をもらって来ました。

 彼女の表情は初めに会った時と同じように、とても生き生きとして輝いていた。


 

 

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GISSAN
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普通の会社員/投資家
インテリア大好き自由人な夫婦の二人暮らし。
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